【城太郎日記】ユング心理学、カウンセリング

おはなし、おはなし
(耳の痛いお話?)


注意:以下のお話には、耳の痛い表現が含まれているかもしれません。読む余裕が無いときは、読まないで下さい。
時に、残酷にもとれる表現があるかもしれません。注意してください。




『森のみんな』

『なちゃんとピーチャン』

『ベロ出し天使』

『クマさんのおうち』

『先王と新王』

『笑い顔?』 (2005年05月14日)

『日蝕の秘密(にっしょくのひみつ)』 (2005年05月14日)

『カモノハシくんのお出かけ』 (2005年05月17日)

『カバくん』 (2005年06月01日)

『カミツキガメの話』 (2005年06月30日)


『神話…その一』 

『神話…その二』 (2005年07月12日)

『神話…その三』 (2005年07月14日)


『魔女の理(ことわり)』 (2005年08月29日)


『羽をむしられた少女』 (2005年10月14日)









「森のみんな」

森のみんなは、みな親切、
森のみんなは、みな同じ、

一人のいいこと、みんなのいいこと、
いいこと、みんなで分け合います、



トンビさんはモグラさんに、
空を飛ぶ楽しさを教えてあげようとしました、

おかげで、モグラさん、
空から落ちて、ぺっしゃんこ、



モグラさんもトンビさんに、
土の中をもぐる楽しさを教えてあげようとしました、

おかげで、トンビさん、
土に埋もれて、ぺっちゃんこ、



シマリスちゃんはカエルどんを
大好きなお天気の日の散歩に連れ出しました、

おかげで、カエルどん、
干上がって、ぺしゃんこ、ひゅ〜、



カエルどんはシマリスちゃんを
大好きな池の中の散歩に連れ出しました、

おかげで、シマリスちゃん、
池で溺れて、ぶっくぶく、



ネズミくんはゾウさんを、
家族の夕食にまねきました、

おかげで、ゾウさん、
食べ足りなくて、お腹がギュー、



ゾウさんもネズミさんを、
家族の夕食にまねきました、

おかげで、ネズミくん、
食べ過ぎて、バタンキュー、



森のみんなは、みな親切、
森のみんなは、みな同じ、

一人のいいこと、みんなのいいこと、
いいこと、みんなで分け合います、


おかげで、どこかで、ぺっしゃんこ、









「なっちゃんとピーチャン」


なっちゃんは、
小鳥のピーチャンが大好き、

いなくならないように、
カゴで大事に飼っています、



ピーチャンがいなくなると、
さびしいので、

大きな、大きな、
カギをかけて飼っています、



ある日、ピーチャンがさびしそうなので、
なっちゃんは、ピーチャンをお外に出してあげることにしました、

でも、いなくなったら大変、

なっちゃんは、ピーチャンが
枝に止まったまま帰らなかったらイヤなので、

お外の枝を、全部切りました、



でも、まだ心配、

なっちゃんは、ピーチャンが、
お外の友達と仲良くなって帰らなかったらイヤなので、

お外の鳥を、ぜんぶ遠くに追い払いました、



さあ、もう安心、
なっちゃんは、ピーチャンのカゴの扉を開けました、

でも、ピーチャン、飛んで行きません、
元気がなくて、横になってます、



心配したなっちゃん、
ピーチャンが元気になるように、ごちそうを作りました、

さあ、できた、
なっちゃんは、ピーチャンにごちそうを出しました、

でも、ピーチャン、ごちそうを食べません、
だって、ピーチャン、死んでたから、



でも、大丈夫、
これでピーチャンは、なっちゃんの元から、
いなくなりません、

いつでも、いっしょ、
いつまでも、いっしょ、









「ベロ出し天使」

ベロ出し天使はいたずらっ子、
森の親子を入れ替えました、



子供に空の飛び方を教えようとした、
トンビの母さん、

子供がカエルだったもんだから、
巣から落ちて、ペッシャンコ、



子供に泳ぎ方を教えようとした、
カエルの父さん、

子供がウサギだったもんだから、
池で溺れて、ブックブク、



子供に走り方を教えようとした、
ウサギの父さん、

子供がカメだったもんだから、
干上がって、カチンカチン、



子供に冬眠の仕方を教えようとした、
カメの母さん、

子供がカンガルーだったもんだから、
お腹がすいて、バタンキュー、



子供をお腹の袋に入れようとした、
カンガルーの母さん、

子供がゾウだったもんだから、
袋が破れて、ビッリビリ、



子供にやさしく添い寝しようとした、
ゾウの母さん、

子供がアリだったもんだから、
つぶれて、ペッシャンコ、



子供を抱こうとした、
アリの母さん、

子供がゴリラだったもんだから、
つぶされて、ペッシャンコ、



子供をかわいがろうとした、
ゴリラの母さん、

子供がトンビだったもんだから、
どこかへ飛んでいって、ションボリ、



いたずらしたベロ出し天使は、
おこった神様に大目玉、

でも、神様の背中にひとこと、
ちぇ、人間だって同じようなもんなのにさ!!









「クマさんのおうち」

クマさんのおうちは、いいおうち、

ご飯を食べようと思うと、
ご飯が用意されます、

お風呂に入りたいと思うと、
お風呂が用意されます、

ジュースがほしいと思うと、
ジュースが用意されます、

クマさんのおうちは、いいおうち、



クマさんのおうちは、いいおうち、

洋服を着ようと思うと、
洋服が用意されます、

ご本を読もうと思うと、
ご本が用意されます、

歌を歌おうと思うと、
歌が用意されます、

クマさんのおうちは、いいおうち、



クマさんのおうちは、いいおうち、

好きな洋服を買おうと思ったら、
洋服が用意されていました、

好きな本を読もうと思ったら、
本が用意されていました、

好きなお菓子を買おうと思ったら、
お菓子が用意されていました、

結婚しようと思ったら、
お嫁さんが用意されていました、

家出しようと思ったら、
家出先が用意されていました、

クマさんのおうちは、いいおうち、

クマさんのおうちは、いいおうち、









「先王と新王」

先王が退かないと、新王は王位に就けない、

時に、先王と新王との戦(いくさ)になる、

時に、先王も新王も老いる、

時に、新王は国を出る、



そこに、后(きさき)だの、妃(きさき)だの、側近だのが加わると、
なお複雑だ、



先王と新王が、共存し、共に国を治められればよさそうなもんだが、
なかなかそうもいかない、

先王と新王には、基本的に、
渡すものと、受け継ぐもの、という役割・立場がある、

国を治めるのは、王位にあるもの、
王位は国にひとつ、



新しいものには力がある、
古いものには知恵がある、

知恵あるものは、どこへ行くか?
力あるものは、どこへ行くか?

悪しき知恵は、悪知恵となり、
悪しき力は、暴力となる、

知恵あるものは、どこへ行くか?
力あるものは、どこへ行くか?

☆★

そして、知恵と力をつなぐものは何か?

☆★

王位がすべてではない、
確かにそうである、

しかし、それは、王位を全うしたものにこそ、
言うに相応しい言葉である、



さて、
先王は、どこへ行くか?
新王は、どこへ行くか?









「笑い顔?」

森に、ヒトというものが来た、

神様が創った、新しい生き物である、



ヒトは、
トンビさんを見て、笑った、
昼間から空ばかり飛んで、バカみたい、ハハ、

ヒトは、
カエルさんを見て、笑った、
昼間から池の中にもぐって、バカみたい、ハハ、

ヒトは、
ウサギさんを見て、笑った、
昼間から走り回って、バカみたい、ハハ、

ヒトは、
カメさんを見て、笑った、
トロトロして、のろくて、バカみたい、ハハ、


ヒトは、
カンガルーさんを見て、笑った、
おなかに袋があって、そこに子供を入れて、ヘンなの、ハハ

ヒトは、
ゾウさんを見て、笑った、
図体ばかりでかくて、ヘンなの、ハハ、

ヒトは、
アリさんを見て、笑った、
ちっちゃくて、ヘンなの、つぶれそうだ、ハハ、

ヒトは、
モグラさんを見て、笑った、
昼間なのに土の中にもぐって、バカみたい、ハハ、

ヒトは、
フクロウさんを見て、笑った、
暗い中にじっとして、バカみたい、ハハ、



神様は思った、

いっそ、ヒトから笑いをなくしてしまおうかしら…









「日蝕の秘密(にっしょくのみひつ)」

シャドー・ムーンとブラック・サン、
影の月と、黒い太陽、

本来照らされるべき存在が、本来照らすべき存在の、前に出た時、
世界は暗くなる、

照らすものと、照らされるもの、
照らされるものと、照らすもの、

太陽は月に隠れた、
太陽は月に隠された、
月は太陽の前で、暗くなった、
照らされないので、暗くなった、

そして、
世界まで、暗くなった、



日蝕の秘密、
日蝕の神秘、



重なるもの、
重なるもの、

有るものの上に、有るものが重なる時、
無いものの上に、無いものが重なる時、

有るものの上に、有るものが重なれば、
一方は隠される、

無いものの上に、無いものが重なっても、
そこには何も無い、

重なるもの、
重なるもの、



重なるものの秘密、
重なるものの神秘、









「カモノハシくんのお出かけ」

今日のカモノハシくんは、
お金持ち、

久しぶりに外食します、

町で噂の洋食屋さん、
そこで好物のオムライスを注文しました、



そこに現れた、キツネのカップル、

男キツネが、
カモノハシくんを見て、一言、

「おい、ヘンなのが来てるぜ」

カモノハシくん、
聞こえないように、ムシャムシャ、



女キツネが、
カモノハシくんを見て、一言、

「わたし、やさしいから、あんなのがいても平気よ」

「だって、わたし、やさしいもの」



そこで店員さんが一言、

「すみませんねぇ、こんな席で」

カモノハシくんに?

いえいえ、カップルに言ったってさ、



カモノハシくん、
ついに、オムレツの味がしなくなりました、

せっかく、洋食屋さんに来たのにね、

でも、もう大丈夫、
二度と外食しないってさ、

二度とオムレツは食べないってさ、









「カバくん」

モグラくんは、まぶしがり屋さん、
太陽がまぶしいので、昼間はサングラス、

それを見て、カバくんが一言、
サングラスするなんて失礼、みんなしてないのに、

あらあら、
モグラくんはサングラスをしてないと、まぶしすぎて、
身を削る思いなのにね、



ウサギさんは、うるさがり屋さん、
音がうるさいので、静かなところでのんびり、

それを見て、カバくんが一言、
そんなところにいないで、ちょっとはみんなのところにおいでよ、

あらあら、
ウサギさんは音の多いところにいると、うるさくて、
身を削る思いなのにね、



イヌくんは、においがり屋さん、
きついニオイは苦手です、

それを見て、カバくんが一言、
そんなところにいないで、ちょっとはみんなのところにおいでよ、

あらあら、
イヌくんはニオイのきついところでは、たまらなくなって、
身を削る思いなのにね、



コアラさんは、グルメ屋さん、
ユーカリの葉しか食べません、

それを見て、カバくんが一言、
そんなに偏食しないで、みんなと同じものを食べなよ、

あらあら、
コアラさんはユーカリの葉以外を食べると、うけつけなくて、
身を削る思いなのにね、



今日も森に血が流れます、

身を削る思いで、
血がダラダラ、

身を削る思いで、
血がダラダラ、

失礼だよ、ヘンなの、
失礼だよ、ヘンなの、

血がダラダラ、
血がダラダラ、









「カミツキガメ(噛み付き亀)の話」

彼が薄暗い小道を下ろうとすると、
そこにはカエルと小動物がいました。

少し先には、カミツキガメがいます。
カミツキガメは、彼が近づいたら、
その鋭く大きな口で、噛み付こうとしています。

彼はその道を通りたいのですが、
カミツキガメに噛まれたらたいへん。



道の下を見ると、そこには砂地があって、
そこにも、砂に隠れて、カミツキガメが二匹います。

これでは、道を避けることも出来ません。



彼は、棒でカミツキガメを下の砂地に落とそうかなどと考えました。

しかし、そのうち、カミツキガメと目があって、お互いの気持ちを理解しました。
(カミツキガメは自分を守ろうとする気持ちが強くなりすぎて、彼を脅していたのです)

彼らはニヤリと笑い合い、互いに抱き合いました。
すると、彼らはひとつになりました。

彼は砂地にも下りて、二匹のカミツキガメとも抱き合いました。

すると、二匹のカミツキガメも彼とひとつになり、カミツキガメの硬い甲羅は、彼を守る殻になりました。
カミツキガメは、もう噛み付こうと脅かすものではなく、彼を守るものになりました。

それは、やわらかく、同時に強いものです。


砂地に、水が流れ始めました。









「神話…その一」

古の昔、神は多くのものに分裂した、

そのひとつが人間である、
人間の一人一人が、無数にある神が分裂したもののひとつだ、

神は真に統合する為に、分裂した、

一人一人の人間もまた、
自身が「分離→統合」を経験することにより、自分だけの悟りを得、
そして、死に際し、原初のひとつ、彼の地にかえり、
真の統合を待つ、

自分だけの経験を経て、神の統合を待つ、
それが真の仕事、生まれてくる意味である、

故に、人は、自分だけの仕事をしなければならない









「神話…その二」

人間、一人一人の魂は、死に際して彼の地にかえり、
真の統合を待つ、

太古の昔から、魂は待っている、

故に、今を生きる人に、魂は訴える、

自分の仕事をせよ、
分離→統合を経験せよ、
悟りを得よ、
そして、それを持ち寄れ、智慧と経験を持ち寄れ、

真の統合に至る為に…









「神話…その三」

成長し、前に進め、
「死と再生」を繰り返せ、

個の中でも、全体の中でも、
繰り返せ、

一人一人の統合が、
来るべき日の、大統合につながる、

神の一部である誇りを持て、
誇りを持って事を成せ、

誇りを持って、かえって来い、









「魔女の理(ことわり)」

魔女は、子供を肥えさせて喰らう。

魔女は、子供を閉じ込める。

魔女は、鼻が利く。

魔女は、目が悪い。

魔女は、人を騙す。

魔女は、陰で笑う。


これ、魔女の理(ことわり)。









「羽をむしられた少女」


羽をむしられた少女がいた、

少女は空を飛ぶ羽を持っていたが、
そのために、羽をむしられた、

空を隠された、
餌(エサ)を与えられた、
多くのものを与えられた、

そして、羽をむしられた、


羽をむしられた少女は、
羽をむしられたことも気づかずに、

地べたで生きた、


多くの人は、羽を持たず、
多くの人が、地べたで生きていた、

少女も、羽をもがれたまま、
時には、その傷から血を流しながら、

地べたで生きた、


息苦しさを感じながら、


……


多くの月日が流れ、
多くのことと、少しのことを学び、

羽をむしられた、
その自分のカラダを知り、

そして、そして、
少女は決心した、


もう、
飛べないかもしれない、

これからも、
血を流し続けるかもしれない、

多くのものから傷つけられるかもしれない、
多くのものを傷つけるかもしれない、

でも、でも、
空を目指そう、

地べたを這いずり回ろうとも、
大事な人を泣かそうとも、

たとえ、もう、
飛ぶことは叶わずとも、

でも、でも、
空を目指そう、

飛ぶために、傷つかねばならぬなら、
飛ぶために、傷つけなければならぬなら、

そのすべてを、
あまんじて、受け容れよう、

そして、そして、
空を目指そう、

血の海の中で、
少女は、そう誓った、


……


そして、少女は、
女になった。









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「人は自分の神話を持たなければならない」
―ユングの言葉―

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